P12前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
袮毛の可゛多りと云 毛の阿り天お徒王尓与右衛門尓
ねものが たりというものありておつわによえもんに
こ路されしと書 多れども作 意奈り曽も\/此 死
可き さくゐ このし
ころされしとかきたれどもさくいなりそもそもこのし
霊 のお菊 といへる尓取 附 多る者与右衛門おきく可゛
里やう きく とりつき よゑもん
りょうのおきくといえるにとりつきたるはよえもんおきくが
身の誤 与り出 多る奈り春べ天生 霊 死霊 と
ミ 阿や満り いで いき里やうし里やう
みのあやまりよりいでたるなりすべていきりょうしりょうと
(大意)
(「かさ)ね物語」というものがあって、おつわが夫の与右衛門に
殺されたと書かれているが、それは作り話なのである。そもそもこの
死霊が後妻のお菊というものに取り付いたのは与右衛門とお菊の
不義密通より出たものである。生霊や死霊が
(補足)
「毛の可゛多りと云 毛の」、「毛の」という使い方のときはこの変体仮名がたいてい使われています。
「書」のくずし字が「出」に見えます。「書」は画数が多いので簡単に「小」+「一」。
芸能週刊誌の不倫記事のようでもあります。
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