P8 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
五位の飛可里
ごゐ
ごいのひかり
此 鷺 五位の
このさぎごゐ
このさぎごいの
くらゐをさ川゛可り
くらいをさず かり
し故 尓や夜 ハ
由へ よる
しゆえにやよるは
光 り阿りて阿多りを
ひ可
ひかりありてあたりを
照 せり
てら
てらせり
(大意)
五位の光
この鷺は五位の
位を授かっている
ためだろうか、夜は
光ってあたりを
照らしている
(補足)
図が本文より先になってます。菩薩像の背中の後光のようにうすく光が放射状に広がっています。
変体仮名「飛」(ひ)のかたちがもう少し抽象化されると「ひ」になりそうですが、平仮名「ひ」のもとは変体仮名「比」のようです。
「さ川゛可り」、濁点が「可」に付いてしまっているようにみえますが、変体仮名「川」(つ)の右下にきただけ。
「尓や」、疑問または反語。
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