P10前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
なりさ天尓驚 く尓多ら須゛昔 河 内の国 内 野と云
於どろ む可し可王ち く尓うちの いふ
なりさてにおどろくにたらず むかしかわちのくにうちのという
とこ路尓夜奈\/光 り物 有 見届 んとて行 个る
よ ひか もの阿りミとゞけ ゆき
ところによなよなひかりものありみとどけんとてゆきける
毛の其 土中 与り古 刀 を得多り鉄 氣の土 尓うき
曽のどち う ふるき可多奈 え てつき つち
ものそのどちゅうよりふるきかたなをえたりてつきのつちにうき
多る可゛星 の光 り尓映 じ多る奈りといへり遠 江耳
本し ひ え以 とを\/ミ
たるが ほしのひかりにえいじたるなりといえりとおとおみに
(大意)
(常)である。それほど驚くほどのことではない。昔、河内の国の内野という
ところに毎晩光るものがあった。どのようなものか確かめようと行った
者がそこの土の中に古い刀を見つけ得た。刀の鉄分が土にまじり浮き
それが星の光でキラキラ映ったのだという。遠江に
(補足)
「届んとて」、「ん」がわかりずらい。
「星の光」、振り仮名「ひ」に「可」をうっかり忘れてます。
「遠江耳」、たびたび変体仮名「耳」(に)が出てきます。
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