2022年1月12日水曜日

桃山人夜話巻四 その20

P11後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

奈り依 天里 人 阿多゛名し天累  と呼べり夫  与

  よつ さとひと      可さ袮 よ  於つとよ

なりよってさとびとあだ なしてかさねとよべりおっとよ


右衛門を里んきし天ミつ可ら井尓投 じ天死し

ゑもん            とう  し

えもんをりんきしてみずからいにとうじてしし


其 霊 後 妻 尓取 附 奈や満せしことハ与右衛門 可゛

曽の連以こうさ以 とりつき        よゑ もん

そのれいこうさいにとりつきなやませしことはよえもんnが


因 果 毛の可多り尓出 多れバこゝ尓略  せり世尓可さ

ゐんぐ王      いて      里やく  よ

いん がものがたりにいでたればここにりゃくせりよにかさ


(大意)

(九回にも)なった。そのため里の人はあだ名をつけ「累(かさね)」と呼んだ。夫与

右衛門に嫉妬しみずから井戸に身を投じて死んでしまった。

その霊は後妻に取り付き悩ませたことは与右衛門の

因果物語に詳しいのでここでは略す。世に「かさ(ね)


(補足)

「を里んきし天ミつ可ら井尓」、読みにくい箇所ですが、変体仮名「里」(り)が判別できればあとは大丈夫。変体仮名「可」(か)は「ら」や「う」とまぎらわしい。

略された「与右衛門の因果物語」の内容が気になります。

 

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