P11前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
第 廿 九累
多゛以尓志゛うく可さ袮
だ いにじゅうくかさね
下 総 の国 羽生 村 の百 姓 与右衛門可゛妻 の可さ袮実
志もふさ く尓者尓うむら ひやくせ うよ つま 志゛つ
しもうさのくにはむらむらのひゃくしょうよえもんが つまのかさねじ つ
名 をお徒王といへり性 淫 乱 尓し天邪 見 奈る可゛ゆへ
ミやう ゐんらん じや个ん
みょうをおつわといえりせいいんらんにしてじゃけんなるが ゆえ
尓多び\/嫁春れども離別 せらるゝこと九の度
可 里べつ 多ひ
にたびたびかすれどもりべつせらるることくのたび
(大意)
第二十九累
下総の国羽生村の百姓与右衛門の妻かさねは本
名をおつわといった。性格は淫乱で薄情であったため
に何度か嫁ぎはしたが離縁されたことは九回にも
(なった。)
(補足)
「累」、振り仮名「ね」が平仮名のように見えますが拡大してみると変体仮名「袮」(ね)でした。
「お徒王」、最初変体仮名「津」(つ)とおもったのですがどうやら変体仮名「徒」(つ)のよう。
「るゝ」、一文字のようにみえてしまいます。
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