2022年1月7日金曜日

桃山人夜話巻四 その15

P9前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

第  廿   八 五位の光

多゛以尓志゛う者ちごゐ ひ可り

だ いにじゅうはちごいのひかり


五位鷺 の息 つくを闇 夜尓ミれ者゛火の青 く

ごゐさぎ いき   阿んや     ひ あを

ごいさぎのいきつくをあんやにみれば ひのあおく


光 る可゛如 し春べ天鳥 个多゛毛ゝ息 ハ夜中  尓光 れ

ひ可   ごと    とり     いき やち う ひ可

ひかるが ごとしすべてとりけだもののいきはやちゅうにひかれ


里猫 の眼虫 の目何 連も同 じ魚 の鱗  をミて光  物

 袮こ めむし めいづ  於奈 うを うろこ   ひ可りもの

りねおのめむしのめいずれもおなじうおのうろこをみてひかりもの


(大意)

第二十八五位の光

五位鷺の息つぎをするところを闇夜に見れば火が青く

光っているようである。すべての鳥や獣の息は夜中に光る。

猫の目・虫の目が光るのはいずれも同じことである。魚の鱗を見て光り物


(補足)

「闇」のくずし字が「つとる」のようにみえます。「つ」の部分は「門」が冠のようになったもの。「とる」は「音」のくずれたもの。

「ミれ者゛」、「ミ」の三画目が流れてわかりずらい。この2行後「ミて」その次の行「ミ天」も同様。

 猫や虫の目が光るのはまだしも、鳥・獣の息が夜中に光る、見てみたい。

 

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