P.83 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
豊 五郎
とよごろう
同 紋 次郎
どう もんじろう
右 両 人 之者 共 儀、今 般 岩 鼻
みぎりょうにんのものどもぎ、こんぱん いわはな
御出 役 様 御用 先 二而御調 之上 、
ごしゅつやくさまごようさきにておしらべのうえ、
腰 縄 、組 合 ・村 役 人 預 ケ慥 被仰付
こしなわ、くみあい・むらやくにんあずけたしかにおおせつけられ
候 所 、右 両 人 儀暑 邪 二而相 煩 少 々
そうろうところ、みぎりょうにんぎしょじゃにてあいわずらいしょうしょう
快 方 之所 、猶 又 持病 差 発 り
かいほうのところ、なおまたじびょうさしはつり
難 儀至極 仕 候 間 、組 合 江引 取 薬 用
なんぎしごくつかまつりそうろうあいだ、くみあいへひきとりやくよう
手当 仕 度 、親 類 組 合 外 連 印
てあてつかまつりたく、しんるいくみあいほかれんいん
(大意)
豊五郎
同 紋次郎
右両人については、このたび岩鼻
ご出役様がこちらへ来てくださってお取調べいただき
腰縄組合村役人お預けのご裁定慥かに仰せつかり
ました。ところが両人は暑さにやられてしまい、少々
よくなりましたが、引き続き持病の発作が起こり、
症状は大変に重くなっております。そのため組合で引取り、薬を用いて
手当をしたく存じます。親類組合その他連印
(補足)
「今般」、セットで覚えたほうが良さそうです。「般」が難しい。
「 岩鼻」、岩の上の空白は闕字。
「慥」(たしか)、よくでてきます。
「被仰付候」(おおせつけられそうろう)、「被」は「ヒ」のように簡略化されてしまってます。
「煩」、ジッと見ると偏が「火」だろうなとわかりますが・・・。
「猶亦」、頻出です。
「差発り」、読みがわかりません。病気ですと「熱発」「発汗」などの述語がありますが、訓読みだとなんて読むのでしょう。
「難儀至極」、「隹」と「至のくずし字が同じように見えます。
「印」、「仰」の右側と同じようなくずし字です。右側にくる漢字の部品が下側にきます。
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