2019年5月1日水曜日

変事出来二付心得覚記 その167




 P.83 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
豊 五郎
とよごろう

 紋 次郎
どう もんじろう

右 両  人 之者 共 儀、今 般  岩 鼻
みぎりょうにんのものどもぎ、こんぱん いわはな

御出  役 様 御用 先 二而御調  之上 、
ごしゅつやくさまごようさきにておしらべのうえ、

腰 縄 、組 合 ・村 役 人 預 ケ慥   被仰付
こしなわ、くみあい・むらやくにんあずけたしかにおおせつけられ

候   所  、右 両  人 儀暑 邪 二而相 煩   少  々
そうろうところ、みぎりょうにんぎしょじゃにてあいわずらいしょうしょう

快 方 之所  、猶 又 持病  差 発 り
かいほうのところ、なおまたじびょうさしはつり

難 儀至極 仕    候   間  、組 合 江引 取 薬 用
なんぎしごくつかまつりそうろうあいだ、くみあいへひきとりやくよう

手当 仕    度 、親 類 組 合 外 連 印
てあてつかまつりたく、しんるいくみあいほかれんいん


(大意)
  豊五郎
同 紋次郎

右両人については、このたび岩鼻
ご出役様がこちらへ来てくださってお取調べいただき
腰縄組合村役人お預けのご裁定慥かに仰せつかり
ました。ところが両人は暑さにやられてしまい、少々
よくなりましたが、引き続き持病の発作が起こり、
症状は大変に重くなっております。そのため組合で引取り、薬を用いて
手当をしたく存じます。親類組合その他連印


(補足)
「今般」、セットで覚えたほうが良さそうです。「般」が難しい。
「 岩鼻」、岩の上の空白は闕字。
「慥」(たしか)、よくでてきます。
「被仰付候」(おおせつけられそうろう)、「被」は「ヒ」のように簡略化されてしまってます。
「煩」、ジッと見ると偏が「火」だろうなとわかりますが・・・。
「猶亦」、頻出です。
「差発り」、読みがわかりません。病気ですと「熱発」「発汗」などの述語がありますが、訓読みだとなんて読むのでしょう。
「難儀至極」、「隹」と「至のくずし字が同じように見えます。
「印」、「仰」の右側と同じようなくずし字です。右側にくる漢字の部品が下側にきます。


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