P.20 4〜8行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
松 太郎 申 様 、
まつたろうもうすさま、
私 しにも何 程 とも不申 、下 名栗 ゟ も
わたしにもなにほどとももうさず、しもなぐりよりも
上 名栗 者物 持 多 し、下 名栗 之
かみなぐりはものもちおおし、しもなぐりの
三 倍 位 二而も案 心 奈らす、是 迄
さんばいくらいにてもあんしんならず、これまで
上 名栗 二而千 両 と申 置 候 事
かみなぐりにてせんりょうともうしおきそうろうこと
(大意)
松太郎が言うには、
私にもどれくらいがよいかわかりませんが、下名栗より
上名栗は裕福な家が多いので、下名栗の
3倍位出したとしても安心はできません。今のところ
上名栗では千両ということになっております。
(補足)
どれくらいの額を施金すべきか、細かく談義しています。
本日の部分は楷書と言ってもよいくらいくずし字が少なく、現代の手紙と変わりません。
「倍」、上書きして間違いを直しているようです。
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