2019年1月18日金曜日

変事出来二付心得覚記 その64




 P.21 最初〜5行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
申  候  得者゛、松 太郎 夫 二而者間二
もうしそうらえば 、まつたろうそれにてはまに

合 不申  、少 しも早 く最早 下 二而ハ
あいもうさず、すこしもはやくもはやしもにては

久林  江出向 申  候   哉も難計    申事
くばやしへでむきもうしそうろうやもはかりがたくもうすこと

ゆへ、滝 之助 殿 申  二者、楚之天
ゆへ、たきのすけどのもうすには、そのてん

どのくらいと申  候  得者゛
どのくらいともうしそうらえば


(大意)
言ったところ、松太郎はそんなことをしていては
間に合わないと述べた。少しでも早く対処し、もう隣の村では
久林へ出かけ(一揆勢と交渉する)ることも難しくなっていると
いうので、滝之助殿が言うには、その点
(施金の割合は)どのくらいなのかと言ったところ


(補足)
 この頁は平仮名が多く、女性っぽさを感じます。

「候得者゛」(そうらえば)、3点セット。
「間」、頻出ですが、ここのくずし字は「召」のよう。

「少し」、簡単な字なのですが、えーとっと考えてしまいます。
「早く最早」、「早」が続きます。「最」、「取」のくずし字から類推すると覚えやすい。

「難計」(はかりがたく)、頻出です。

「楚之天」(そのてん)と読みましたが、他の読み方が思い浮かびません。

「申候得者゛」、2度目です。


 どうも大意をうまく表現できません。フィクションになっている可能性大であります。
一揆勢との交渉内容をどうするかという村役人たちの話し合いの場面であることは理解できてます。
このあとは、施金額と割合も決定し書面にしてゆきます。



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