P.22 10〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
大 急 き二而大 工周 吉 ・下 出良 助 ・
おおいそぎにてだいくしゅうきち・しもでりょうすけ・
栃 谷海 忠 次郎 ・穴 沢 徳 次郎
とちやうみただじろう・あなざわとくじろう
(貼紙)「此 弐 人跡 二而尋 候 処 、栃 谷海 忠 次郎 ・穴 沢
このふたりあとにてたずねそうろうところ、とちやうみただじろう・あなざわ
徳 次郎 二御座候 、松 太郎 申 口」
とくじろうにござそうろう、まつたろうもうしぐち
四人 参 り申 様 、松 さん只 今
よにんまいりもうすさま、まつさんただいま
(大意)
あわてて大工の周吉、下出良助、
栃谷海忠次郎、穴沢徳次郎
(貼紙)「この二人にあとで尋ね確かめたところ、栃谷海忠次郎、穴沢徳次郎
であった。松太郎談。」
の4人がやってきて言うには、松さんたった今、
(補足)
4人の名前が出てきます。名前のくずし字は難しいのですが、ここでは丁寧に書かれています。
「跡」、難しい。
「尋」、「ヨ」の下部分が大きく一つになってます。「エ」はそのままですが、「口」と「寸」がひとかたまりになってます。
「御座候」の部分が折り目になってしまっています。このようなときは、勝手に折り目を元に戻してはいけません。ここから切れたり破れたりすることもあります。専門家に任せます。
「松さん只今」から始まる部分は、口語体で次の頁に続きます。当時の人たちの日常会話の様子がわかる貴重なところです。この覚記では数箇所にそのような記述があり、それぞれの場面が時代劇のように臨場感あふれます。
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