2019年1月20日日曜日

変事出来二付心得覚記 その66




 P.22 最初〜4行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
一   金 弐千 両                鳥 居 源 左衛門
ひとつ きんにせんりょう              とりい げんざえもん

                          小殿  伴 次郎
                          こどの はんじろう

                          秋 津 幸 次郎
                          あきず こうじろう

外 二質 物 者返 し可遣    候、       新 立  滝 之助
ほかにしちものはかえしつかわすべきそうろう、    しんだて たきのすけ

証  文 金 者質 物 振 合           柏  屋 代 八
しょうもんきんはしちものふりあい          かしわや だいはち

是 ハロ 上  二而申  、是 へ書 二不及    
これはこうじょうにてもうし、これへしょにおよばず


(大意)
ひとつ 金二千両 を施金する。
他に質物は返すようにする。
証文の金額は質物とのつり合いによる。
これらのことは口頭で伝え、書面にはしない。

鳥居源左衛門
小殿判次郎
秋津幸次郎
新立瀧之助
柏屋代八


(補足)
 五人の連名で施金などをすることになり、書面におこし、交渉を始めます。

「金」の字は、何度見ても「合」に見えてしまいます。

「可遣候」、3文字セットで覚えたほうが簡単です。
「質」、「斤」「斤」の左側がいつも気になります。

「振合」、この後も何度か出てきます。割合・都合・状況・他とのつり合いなどの意味ですが、ここでは兼ね合いといった感じでしょうか。

5人の名前の中ではやはり「鳥」が一番特徴的です。


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