P.18 最初〜7行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
下 筋 飯 能 迄 も宜 敷 御願 と
しもすじはんのうまでもよろしくおねがいと
申 候 而帰 し申 候 、其 日暮
もうしそうろうてかえしもうしそうろう、そのひぐれ
一 六ツ時 頃 、原 松 太郎 殿 参 り
ひとつ むつどきごろ、はらまつたろうどのまいり
申 様 、此 度 之打 毀 二付 、下 名栗
もうすさま、このたびのうちこわしにつき、しもなぐり
二而者此 度 之事 ハ村 役 人 二不掛、
にてはこのたびのことはむらやくにんにかけず、
小前 者 二而物 持 江直 掛ケ合
こまえものにてものもちへじかがけあい
以多し、申 付 ヲだせばよし
いたし、もうしつけをだせばよし
(大意)
飯能村の方までよろしくお願いしますと
伝えたと述べて帰宅されました。その日暮
六ツ(夕方6)時頃、原松太郎殿が来宅し
言うには、この度の打ち壊しの件ですが、下名栗村
ではこの度のことは村役人の扱いとはせずに
小前百姓が裕福な家と直接に交渉し
今後のことを決めればよい。
(補足)
行下げがこの頁でも続いています。
「下筋飯能」、「筋」は今までどおり「竹」冠が離れている感じ。「飯能」は何度も出てきているのにやはり読みづらい。
「宜敷御願」もじっと見てしまう。
「日暮」、「暮」が2文字分くらいある。「艹」が今と書き順が異なり、くずし字が特徴的。
「物持」(ものもち)、そのまんまの表現で、金持ち・資産家。
「直」、頻出で重要。漢字の部品としても使われので、しっかり形として覚えます。
「以多し」(いたし)、変体仮名。
「だせばよし」、平仮名の連続は珍しいかも。
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