2018年9月9日日曜日

紙漉重宝記 その30




P.13 同可ハを剥く圖の下半分


(読み)
だあよをらも
だあよおらも

むひ天
むいて

やらふ可
やろうか


こん奈子よ
こんなこよ

むく奈ら
むくなら

をら可゛やう二
おらが やうに

も川天むけ
もつてむけ

やあれ
やあれ

そふ奈いと
そふないと

ひ可゛し石 見 の
ひが しいハミ の

ごと春本゛むき
ごとすぼ むき

になるぞ
になるぞ


(大意)
「かあちゃん、おれもむいてやろうか」
「お前もむいてくれるなら、かあちゃんのようにもってむいてくれ。
そうしないと、東石見のように『すぼむき』になってしまうぞ」


(補足)
方言そのままで会話しています。
『すぼむき』、お行儀の悪い靴下の脱ぎ方みたいな感じで内側が外側にまくれてしまうむきかた。

「だあよをらも」の「も」一文字だけ改行しているのがなんか変な感じです。
母親の文言が丁寧に読まないと、わかりません。
「奈」「可」「川」「天」「春」「本」、変体仮名がたくさん出てきます。
しっかり確認します。


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