2018年9月8日土曜日

紙漉重宝記 その29




P.13 同可ハを剥く圖の上半分


(読み)
同 可ハを剥く圖
どうかわをむくづ

圖の古゛とく
づのご とく

手にもち
てにもち

皮 をむき
可ハをむき

と流なり
とるなり

中 の真 木
なかのしんき

多きゝ゛の外
たきぎ の本可

用 立  なし
よう多゛ちなし


(大意)
図のように枝を持って皮をむきとる。
むきとって残った芯の枝は薪以外に使いみちはない。


(補足)
 図で、枝の長さとむきとる作業の様子が実感できます。
全ページの蒸す図でも、ここでも裸足で作業しています。

「多」の変体仮名で、「多きゝ゛」の「多」が、よく出てくる変体仮名「よう多゛ち」とは異なってます。じっと見つめていると「多」に見えてきます。

 この紙漉重宝記は英語、ドイツ語、フランス語などの外国語に翻訳されているのだそうです。
和紙を作るには、楮苧などの樹木を育てることから始めなければならないはずですが、どうしているのでしょう。興味あるところです。



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