2018年9月10日月曜日

紙漉重宝記 その31




P.14 楮苧皮干之図の上半分


(読み)
楮 苧皮 干 之図
可うそ可ハ本しのづ

皮 をむ記直 に干春
可ハをむき春ぐに本す

女  の片手 に尓ぎる程
おんなの可多てににぎる本ど

二三 日 の間   尓本し上
にさんにちのあい多゛にほしあげ

風 あれバ一 日 二
可ぜあれバいちにちに

可ハく事 もあり
かはくこともあり


(大意)
皮をむきすぐに干す。女の片手で握れる程度の束ならば
二、三日間で干し上げるが、風があれば一日で乾くこともある。


(補足)
 相変わらず「図」「圖」の二種類を使っています。どのように使い分けているのか不思議。
「直」のくずし字、「ホ」+「、」+「一」です。
「片」が「行」に見えますが、「行」のくずし字の旁はこんな形ではありません。
「手」のくずし字が「年」と似てます。
「ほ」の変体仮名のもと「本」が頻繁に出てきます。「3」を書くつもりで1、2、と丸くかいてもう一つ右へ丸く山をつくります。
「風」の中を「ミ」にしてくずしています。
「事」のくずし字は「る」を適当に流して最後の小さい丸を次の文字につなげる感じ。

 作業は相変わらず裸足。
台にしている椅子の作りがしっかりしています。脚の部分の4本の貫はきちんとホゾで接合してあるようです。


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