P.12 楮苧むし能圖の下半分
(読み)
鍋 寸 法 二尺 六 七 寸
奈べすんぽうにしゃくろくしちすん
尓てよし
にてよし
藁 こしき
王らこしき
木の根を鍋
きの袮を奈べ
底丹 春べし
そこにすべし
だあよ可う
だあよこう
そむさ須゛と
そむさず と
もち越
もちを
むして
むして
く王せ
くわせ
(大意)
鍋の寸法は2尺6、7寸がよい。
(蒸籠のようにするために)鍋底に木の根を必ず入れなさい。(その上に楮苧の枝を置く)
「かあちゃん、楮苧なんかむさないで、もちを蒸して食わせろ」
藁こしきは図の説明
(補足)
木桶を逆さまにして、その隙間を縄をくるくるまいて蒸気がもれないようにしています。
母は濡れ手ぬぐいで隙間をふさいでいました。
「越」(を)は頻出で形でおぼえます。
「藁」は「艹」「高」「木」ですが、「高」が典型的なくずし字になってます。
子どもがもちを蒸してと言ってますが、まさかこの鍋と木桶で蒸していたのではないはずです。
こどもの腹減らし、いつの時代も同じみたいです。
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