2018年9月7日金曜日

紙漉重宝記 その28




P.12 楮苧むし能圖の下半分


(読み)
鍋 寸 法 二尺  六 七 寸
奈べすんぽうにしゃくろくしちすん

尓てよし
にてよし

藁 こしき
王らこしき

木の根を鍋
きの袮を奈べ

底丹 春べし
そこにすべし

だあよ可う
だあよこう

そむさ須゛と
そむさず と

もち越
もちを

むして
むして

く王せ
くわせ


(大意)
鍋の寸法は2尺6、7寸がよい。
(蒸籠のようにするために)鍋底に木の根を必ず入れなさい。(その上に楮苧の枝を置く)

「かあちゃん、楮苧なんかむさないで、もちを蒸して食わせろ」

 藁こしきは図の説明

(補足)
 木桶を逆さまにして、その隙間を縄をくるくるまいて蒸気がもれないようにしています。
母は濡れ手ぬぐいで隙間をふさいでいました。

「越」(を)は頻出で形でおぼえます。
「藁」は「艹」「高」「木」ですが、「高」が典型的なくずし字になってます。

 子どもがもちを蒸してと言ってますが、まさかこの鍋と木桶で蒸していたのではないはずです。
こどもの腹減らし、いつの時代も同じみたいです。



0 件のコメント:

コメントを投稿