2018年9月21日金曜日

紙漉重宝記 その42




P.18 同阿く多゛しの圖の上半分


(読み)
同 阿く多゛しの圖
どうあくだ しのづ

さる皮 商  ひ
さる可ハあき奈い

木可ハとも云
きかわともいう

かけ目十 〆 目
かけめじっかんめ

代 銀 十  二匁  位
だいぎんじゅうにもんめくらひ

高 下もあり
こうげもあり

所  に天春記
ところにてすき

あまり防 州
あまり本うしう

岩 国 藝 州 領
いハくにげいしう連う

尾形  大 竹 へ運
を可゛多おおたけへうん

送 し商  ふなり
そうしあきのふなり


(大意)
同アク出しの図

ちり紙の原料の「さる皮」の商いについて。
「さる皮」は「木かわ」ともいう。
重さ十貫目の代銀は十二匁くらいだが、上下することもある。
ここで漉いて余ってしまったものは
周防国の岩国、広島藩領の尾形・大竹へ運送し商う。


(補足)
見出し、「阝」+「可」なので「阿」、偏が悩む。

「銀」「高」「所」、どれも頻出で、慣れてきたはずです。
「領」=「令」+「頁」ですが、最初はすぐに読めませんでした。
「分」のくずし字は、「彡」+「丶」ですが、「令」のくずし字はは手強い。

 運送し商うのですが、それについてはずっとあと最後の方に出てきます。
なんせ、まだ紙の「か」の字にもなってません。

 水仕事を裸足でしている、手はあかぎれするだろうけど、足は何ていうのだろう。
冷たくて大変だ。
左下の、漬物石みたいなの、犬がふてくされて突っ伏しているように見えてしまう。
そんなことないか。


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