P29 東京国立博物館蔵
(読み)
母 親 出て者なし春此 者ゝさ満門 徒宗 ニて
ははおやでてはなしすこのははさまもんとしゅうにて
ぼ多゛ひ所 能和尚 を内 々 生 写 し尓い多し度
ほだ いじょのおしょうをないないしょううつしにいたしたく
とて此 家 能老 奴と一 所 尓寺 ヘ参 り院 主
とてこのいえのろうどといっしょにてらへまいりいんじゅ
尓面 會 して帰 りぬ此 寺 能庭(ニワ)尓木能
にめんかいしてかえりぬこのてらの にわ にきの
化石 あり大 キサ一 間 余 なり淡(ウス)墨(スミ)色 ニ
かせきありおおきさいっけんあまりなり うす すみ いろに
て後 ロ能方 を見れバ真(シン)黒 なる処 あり
てうしろのほうをみれば しん こくなるところあり
形 ち松 の木ニして枝 あり是 ハ石 炭 能
かたちまつのきにしてえだありこれはせきたんの
中(ナカ)より出 多る者 なり此 邊 豆腐(フ)や餅
なか よりいでたるものなりこのへんとう ふ やもち
や風呂や皆 石 炭 を焚(タク)故 尓臭(クサシ)此 石
やふろやみなせきたんを たく ゆえに くさし このせき
炭 ハ山 能根より堀 出ス開 闢 以前 能化石
たんはやまのねよりほりだすかいびゃくいぜんのかせき
(大意)
略
(補足)
「堀出ス」、「扌」偏の掘もありますが、ここのは「土」偏です。二つの違いは『扌のほうは手でほること。土のほうは土地をほって水を通したところ(お城の堀など)』とあって、別の字とありました。
「開闢」、『かいびゃく【開闢】(名)スル 〔古くは「かいひゃく」とも〕
① 天地のはじまり。世の中のはじまり。「―以来の最大珍事」』

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