P14 東京国立博物館蔵
(読み)
取レ多るを聞キ夜 の内 行ク又 々 大 蔵 参 リて
とれたるをききよるのうちゆくまたまたおおくらまいりて
遠 眼鏡 を餞 別 尓贈 ル亦 之助 へも手紙
とおめがねをせんべつにおくるまたのすけへもてがみ
を残 し安 兵衛案 内 して田比羅(タヒラ)の渡 し
をのこしやすべえあんないして たひら のわたし
場(バ)まで送 る渡 里一 里なり爰 ニて平 戸
ば までおくるわたりいちりなりここにてひらど
嶋 を離 ル後(ウシロ)をかえ里見ル尓平 戸能方 より
じまをはなれる うしろ をかえりみるにひらどのほうより
雲 を起(ヲコ)し忽 チ雨 となる厨(ミクリヤ)と云 所 ニて豆(トウ)ふ
くもを おこ したちまちあめとなる みくりや というところにて とう ふ
やニより昼 喰 春此 邊 一 向 能田舎 なり爰
やによりちゅうしょくすこのあたりいっこうのいなかなりここ
も鮪 漁 を春夫 よりツキ能カワと云フ処 ニ至
もしびりょうをすそれよりつきのかわというところにいた
る雨 いよ\/降(フル)爰 尓大 蔵 神 主 能下タ武野
るあめいよいよ ふる ここにおおくらかんぬしのしたむの
多宮 と云フ者 アリ大 蔵 の手紙 を持チ爰 ニ
たみやというものありおおくらのてがみをもちここに
(大意)
略
(補足)
「田比羅(タヒラ」、田平。平戸市と記してある向かいが田平。海沿いにすすんで松浦市のところにある駅マークがJR調川(つきのかわ)駅。これからゆくところです。
「厨(ミクリヤ)」、御厨(みくりや)。海沿いの路をたどって、御厨村がありその先に調川村があります。
平戸島を離れ、九州北部海岸沿いを歩き始めました。
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