P19 東京国立博物館蔵
(読み)
十 七 日 なり天 氣舩 より上 り舩 頭 能宅 尓行 て
じゅうしちにちなりてんきふねよりあがりせんどうのたくにゆきて
喰 事春夫 より長 崎 宿 あり宮 能町 橋 口 次
しょくじすそれよりながさきしゅくありみやのちょうはちぐちじ
兵衛と云 爰 尓藤 五郎 とて幸 作 能外 料 能
へえというここにとうごろうとてこうさくのがいりょうの
弟子四五日 以前 尓参 り居ル其 者 先ツ酒 を買
でししごにちいぜんにまいりおるそのものまずさけをかう
シビ能さしミニて呑ム平 戸ハシビマグロイワシ
しびのさしみにてのむひらどはしびまぐろいわし
皆 其 毒 ニ当 り湿瘡(シツサウ)を病 者 多 し宿 能主
みなそのどくにあたり しっそう をやむものおおしやどのしゅ
人 眼のあしき人 故 之(コレ)を聞く尓私 惣 毒 能
じんめのあしきひとゆえ これ をきくにわたくしそうどくの
病 ヒありて両 眼 ぬけ出テ一 寸 程 さかり申
やまいありてりょうがんぬけでていっすんほどさがりもうす
時 尓熱 病 を王川゛らひし尓大 熱 の為(タメ)ニ
ときにねつびょうをわず らいしにおおねつの ため に
其 湿 毒 殊(コト)\/くぬけ夫 故 尓眼(マナコ)かく能
そのしつどく こと ごとくぬけそれゆえに まなこ かくの
(大意)
略
(補足)
「十七日」、天明8年11月17日。西暦1788年12月14日
「外料」、『がいりょう ぐわいれう 【外療・外料】
外科的治療。また,外科医。「―へいさぎよく行く向ふきず」〈誹風柳多留•18〉』
「シビ」、『しび【鮪】① マグロの異名。② クロマグロの成魚で,大形のものの異名。 』『めじ。クロマグロの若魚で,1メートル 以下のものの異名。メジマグロ。』
「惣毒」、瘡毒(そうどく さう【瘡毒】梅毒の異名。かさ。)。
「湿瘡」、『疥癬(かいせん)、疥癬虫の寄生によっておこる伝染性皮膚病。かゆみが激しい。指の間・わきの下・陰部など皮膚の柔らかい部分を冒す。皮癬(ひぜん)。湿瘡(しつそう)。』
マグロはあしがとても早いので、刺し身で食していろいろあたって、病気になることが多かったのだろうとおもいます。
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