2024年4月13日土曜日

延命長尺御誂染長壽小紋 その17

P6 国文学研究資料館蔵

(読み)

多以じのいのちをこしに

だいじのいのちをこしに


さして多かいところへあ

さしてたかいところへあ


し多゛者いての本り

しだ はいてのぼり


奈可゛い命  をぬ以て

なが いいのちをぬいて


ふりまハ春やう奈

ふりまわすやうな


もの奈れバ命  本ど

ものあればいのちほど


あぶ奈起ものハ奈し

あぶなきものはなし


王るく春るとふミ

わるくするとふみ


者づしていのちを

はずしていのちを


うし奈ふことあり

うしなうことあり


ようじんせ春んバ

ようじんせずんば


あるべ可ら春゛

あるべからず

(大意)

 大事な命を腰にさして、高いところへ高下駄を履いてのぼり、長い命を抜いて振り回すようなものであるので、命ほど危ないものはない。悪くすれば踏みはずして命を失う事がある。用心しなくてはならない。

(補足)

「あし多゛」、『足駄〔「足板(あしいた)」の転か〕① (雨の日などにはく)高い二枚歯のついた下駄(げた)。高(たか)下駄』

 ここまでいろいろな長いの短いの太いの細いの「命」をみてくると、本当にどこかで売っているように気になってきました。

「こしに」、「こ」がわかりずらい。平仮名「に」は久しぶりの登場。

 

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