2024年4月2日火曜日

延命長尺御誂染長壽小紋 その6

P2 国文学研究資料館蔵

(読み)

◯木 火土

  もっかど


金 水 の五

きんすいのご


ぎやうハいの

ぎょうはいの


ち能者゛んとう

ちのば んとう


奈りこの五

なりこのご


人 尓ていのち

にんにていのち


をうけもち尓

をうけもちに


して志者い春る

してしはいする


ゆへ尓春べて人

ゆへにすべてひと


のいのちハ木 火

のいのちはもっか


土金 水 の者゛ん

どきんすいのば ん


とうもち奈り

とうもちなり


一 人可けても

ひとりかけても


いのちまつ多

いのちまった


から春゛

からず


「いのちの仕入

 いのちのしいれ


ふちやう可゛つ以て

ふちょうが ついて


可多奈かけのやう

かたなかけのよう


奈もの尓可けてある

なものにかけてある

(大意)

◯木火土金水の五行は命の番頭である。この五人で命を受け持ち支配するので、すべて人の命は、木火土金水の番頭がついていることになる。一人欠けても命は完全なものとはならない。

「仕入れた命が、商品札がついて刀掛けのようなものにかけてある。

(補足)

「志者い春る」、変体仮名「者」(は)だとおもうのですけど、かたちがなんか変、ことなる変体仮名?

「五ぎやう」、五行(説)のこと。『① 中国古来の哲理で,万物を組成する五つの元になる気。木・火・土・金・水の称。五行のおのおのを,兄(え)・弟(と)の二つずつに配してできたのが十干(じつかん)である』

「まつ多」、「待った」ではなく「全き(まったき)」。

 木火土金水の五人、目がみな同じで、五人で一組と納得。


0 件のコメント:

コメントを投稿