P7P8 国文学研究資料館蔵
P8
(読み)
「命 をの者゛さんとて
いのちをのば さんとて
きん\/をふん多゛んに
きんぎんをふんだ んに
つ可以うへ奈起多のしミ
つかいうえなきたのしみ
をしても志りのつまら
をしてもしりのつまら
ぬことあれバ能者し多
ぬことあればのばした
命 可へつて十 そう者゛い尓
いのちかえってじっそうば いに
ちゝまることありく者ず
ちじまることありくわず
ひんらくといふこと王さも
ひんらくということわざも
ありせ川ちんの満ど可ら
ありせっちんのまどから
(大意)
命を延ばそうと金銀をふんだんに使い、これ以上ないような楽しみ方をしても、そのあとの始末をきちんとしなければ、延ばした命はかえって十数倍にも縮まることがある。
くわず貧楽という諺もある。雪隠の窓から
(補足)
この頁も全体に読みづらい。
「うへ奈起多のしミ」、「う」は変体仮名「可」とも読めて、意味も通じてしまいます。変体仮名「多」の上半分が欠けてます。
「そう者゛い」、『そうばい 【層倍】(接尾)助数詞。数を表す漢語について,その倍数だけあることを表す。「倍」を強めた言い方。「くすり九―」「今投資すると何―ももうかる」』
「く者ずひんらく」、『「食わず貧楽高枕」。生活は貧しくても、心は安らかに暮らしていることで、利益や名誉などを求めず、清貧に甘んじる境地をいう。たんに「食わず貧楽」だけでも用いる』
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