P9 国文学研究資料館蔵
(読み)
「金 尓うらミ可゛か川\/ごさ
かねにうらみが かずかずござ
るおやの金 をつ可ふと起ハ
るおやのかねをつかうときは
かきやうむち うとひゞく
かぎょうむちゅうとひびく
奈りおの可金 をつ可ふと起
なりおのがかねをつかうとき
ハ志じ う滅亡(めつ本う)と
はしじゅう めつぼう と
ひゞく奈り正
ひびくなりしょう
じき里ち
じきりち
ぎの帳 あ以
ぎのちょうあい
ハ可くべつき
はかくべつき
らくとかせく
らくとかせぐ
奈りきひて
なりきいて
おどろく人
おどろくひと
もなし
もなし
(大意)
金に恨みが数々ござる。親の金を使うときは、家業夢中と響くなり。おのが金を使うときは、始終滅亡と響くなり。正直律儀の帳合は格別気楽と稼ぐなり。聞いて驚く人もなし。
(補足)
とても読みにくく、文章の理解も難しい。
「つ可ふと起ハ」、「ふ」は前後の文字から類推。
「おの可金をつ可ふと起」、ここの「つ可ふと起」も判読しにくいが、二行前と同じようなので、ここも類推。
「滅亡(めつ本う)」、「滅」はつぶれてしまって読めませんがふりがなからなんとか、このふりがなもつぶれてしまっています。
「里ちぎ」、「里」が二文字のようにみえて、悩みどころ。
「可くべつきらく」、「く」がわかりずらい。
「おどろく」、「ど」のかたちがいまひとつ不明。
この部分は『京鹿の子娘道成寺の歌詞〽鐘に恨みは数々ござる 初夜の鐘を撞く時は 諸行無常と響くなり 後夜の鐘を撞く時は 是生滅法と響くなり 晨鐘(じんじょう)の響きは生滅滅己(しょうめつめついいりあい) 入相は寂滅為楽(じゃくめついらく)と響くなり 聞いて驚く人もなし』の替え歌。初夜の鐘は午後8時、後夜は午前4時に撞く鐘のこと。
替え歌の内容は何を言わんとしているのか、悩みます。ウ~ン🤔
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