P8P9 国立国会図書館蔵
P9
(読み)
〽春゛いふん多いても
ず いぶんだいても
袮やう可゛さ可奈
ねようが さかな
多゛可つて入 る
だ かってはいる
ときハま多
ときあまた
多゛可つて出ると
だ かってでると
いふ可らゑんぎ可
いうからえんぎが
王りい
わりい
〽此 とし尓奈川て
このとしになって
女 本 うせんさくハ
にょうぼうせんさくは
きさ満の可ら多゛
きさまのからだ
じやァ袮へ可
じゃぁねえが
おひれの可゛くもんじや
おひれのが くもんじゃ
ぬしの口 さきのつり
ぬしのくちさきのつり
者り尓かゝ川ちやァ
ばりにかかっちゃぁ
あべこへ多
あべこべだ
(大意)
「何度も抱いて寝てやっても良いが
魚抱いて床に入ったときは、また抱いて床から出るというから
縁起が悪い」
「この歳になって女房を見つけようとは
おめぇの体じゃねぇが、余計なこった。
おめぇの口先の釣り針にかかっちゃぁ
あべこべだ」
(補足)
「さ可奈多゛可つて入るときハま多多゛可つて出る」、〔「礼記」『大学』の「貨悖而入者,亦悖而出」(貨悖(たからさか)って入っては、また悖(さか)って出ず)〕不正をして手に入れた財貨は,身につくことなく,すぐなくなってしまう。悪銭身につかず。なんとも高尚な洒落であります。
平次のうわっぱりがボタンどめのようになっています。また股引も足首のところで締めています。この当時の漁師の姿なのでしょうか?足元には煙管一式がおいてあります。
う〜ん、何遍見てもおこいはなんとも奇妙です。
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