P10 国立国会図書館蔵
(読み)
よの中 のぞくぶ川ども者り本どの
よのなかのぞくぶつどもはりほどの
事 も本゛う本ど尓いゝ
こともぼ うほどにいい
本゛う本どの事 も
ぼ うほどのことも
者しら本ど尓いふ可゛
はしらほどにいうが
尓んじやうつりふ年の
にんじょうつりふねの
平 次可゛人 魚 を
へいじが にんぎょを
とも奈い可へり
ともないかえり
し事 多れいふ
しことだれいう
と奈くつり舟
となくつりふね
の平 次ハ品 川
のへいじはしながわ
おきてやくびやう
おきでやくびょう
可ミ尓さ可奈を
かみにさかなを
ふるまひそのおんを
ふるまいそのおんを
むく由る
むくゆる
多め尓いへるハ
ためにいえるは
(大意)
世の中の俗物どもは、針ほどの事も棒ほどに言い、棒ほどの事も柱ほどに言うのが
世の常である。釣船の平次が、人魚を伴い帰ったことは、誰が言うとなく
「釣船の平次は品川沖で疫病神に魚を振る舞い、その恩に報いるために
(補足)
火鉢脇のどこかデレデレ状態の人物左腕肘に「平」とあります。
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