P6P7 国立国会図書館蔵
P7
(読み)
里 う王うへ
りゅうおうへ
きこ由る
ここゆる
ときハ
ときは
両 人 可゛ミの
りょうにんが みの
大 事と
だいじと
ふびん奈可゛ら
ふびんな がら
人 志れ須゛
ひとしれず
とある
とある
所 へすて
ところへすて
个るぞ
けるぞ
う多て
うたて
个れ
けれ
〽よまハりの
よまわりの
うをども
うおども
きをつける
きをつける
(大意)
竜王の耳に入ってしまったときは
ふたりの身に危険がおよんでしまう。
不憫ではあるが、人知れずに
とある所へ捨ててしまったのでした。
心が痛むのでした。
夜回りの魚どもが気が付きました。
(補足)
「わ」の変体仮名は「王」で「己」のような形です。P4に「里う王の二代め者゛可つら里う王う」とあって漢字の「王」は変体仮名のかたちではなく、普通にくずした形になっています。
「う多て个れ」、「う」が「こ」にもみえるし、「うたて(し)」の意味も?辞書に『 気の毒だ。心が痛むほどである。「宮の御運のほどこそ―・けれ」〈平家物語•4〉』とありました。
浦島太郎は人魚の赤ちゃんを抱いてます。脇の道標には「右源兵衛澪(げんべえみお) 左天王洲(てんのうず)」とあって、場所は天王洲の近く、品川沖のよう。人魚の赤ちゃん、もっとそれらしく描くことができたとおもうのですが、とってつけたような頭だけの赤ちゃんの前髪が切りそろえられていて一直線、ニコニコ顔です。
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