2023年6月25日日曜日

箱入娘面屋人魚 その24

P11 国立国会図書館蔵

(読み)

〽さて平 二ハ人 魚 を女  本う尓して袮もの

 さてへいじはにんぎょをにょうぼうにしてねもの


可多りに二 おやにすてら連し王け

かたりにふたおやにすてられしわけ


をきゝ多゛ん\/ふびんまさり

をききだ んだんふびんまさり


きゝおよびてミせものし奈ど

ききおよびてみせものしなど


そう多゛ん尓くれども平 二よく尓

そうだ んにくれどもへいじよくに


者奈連て志やうちせ須゛人 魚 を

はなれてしょうちせず にんぎょを


い多ハり个る

いたわりける

(大意)

さて平次は人魚を女房にして寝物語に

ふた親に捨てられた訳をきいて

だんだん不憫がつのり

どこから聞き及んだのか見世物師などが

相談に来るのだが、平次は欲に

目もくれず承知することなく

人魚をいたわりました。

(補足)

 破れた壁の下地がのぞいています。実際そうだったのかは別として、貧乏長屋や小屋の壁を描くときの基本技。手紙などの反故(ほご)を貼って隠してあります。昔も今も同じです。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿