P19 国立国会図書館蔵
(読み)
王れう多
われうた
まくらの
まくらの
ためひ多ちへ
ためひたちへ
下 り奈んじ可゛
くだりなんじが
む春め尓
むすめに
奈れそめ
なれそめ
ふさいの
ふさいの
可多らいを
かたらいを
奈すひさしや
なすひさしや
文 太よ
ぶんたよ
正 じきそう奈
しょうじきそうな
ふうふ可奈
ふうふかな
(大意)
わたしは歌枕の地を訪ねたく
常陸国へ下り、あなたがたの
娘に恋してしまい、結婚を
約束したのだ。
しばらくぶりであったのう
文太よ。
正直そうな
夫婦だ
(補足)
「まくらの」、「く」がつぶれて「つ」のようにみえます。ここの「ら」は変体仮名「可」や「う」と似た形。楷書の「ら」は6行あとにでてきます。
「ふさいの可多らい」、「可多らい」を調べると「② 男女の契り。情交。「浅はかなる―にだに」〈源氏物語•松風〉」とありました。
最後の頁のためか、他の頁より描きこんでいるような気がします。
0 件のコメント:
コメントを投稿