P1後半 国立国会図書館蔵
(読み)
起傳 多流赤 本 尓天児童 の耳目 を悦
つ多へ あ可本゛ん こども 志もく よろこ
きつたえたるあかぼ んにてこどものじもくをよろこ
者゛須尓禍 福 の應 報 口 ハ是 王ざ王いの門
く王ふく おう者うくち これ 可ど
ば すにか ふくのおうほうくちはこれわざわいのかど
其 根を切 し故 よしを示 し多妙 作 今 尓
そのね きり ゆへ 志め め うさくいま
そのねをきりしゆえよしをしめしたみょうさくいまに
捨 らぬ昔 咄 一 期栄 物 語 眼 覚 尓? のミ
春多 む可し者゛なしいちごさ可へしもの可゛多りねむりさまし そらふる
すたらぬむかしば なしいちごさかえしものが たりねむりさましにそらふるのみ
(大意)
(書)き伝えられている。赤本を見たり聞いたりして子どもが悦ぶことは
良くもあるし悪くもあり、その幸不幸の結末は災いの門口となる。
その原因をたとうと、良い妙案は
今でも捨てられずに伝わる昔話の生涯栄える物語を眠気覚ましに一読あるのみ。
(補足)
最後の行、ふりがな「そらふる」の漢字がわかりません。
堅苦しいまえがきになっていますが、平たくいうと、昔話などもまぁ眠気覚ましのつもりでちょっと目を通してみなさい。バカにしたもんじゃありませんよ。そんなところでしょうか。
この豆本は作者晩年に刊行されています。ネットで調べた限りではハチャメチャな生涯を歩んだようにみえます。晩年の心境はこの前書きだったのでしょうか?
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