P5後半 国立国会図書館蔵
(読み)
大 くうし鳥 をす起て可へり中 尓もおし鳥 をひそう
だいぐうじとりをすきてかえりなかにもおしどりをひそう
して文 太尓あつけをく又 そのころミやこゟ 来 る
してぶんたにあづけおくまたそのころみやこよりきたる
助 八 といふあきんどいつも文 太可゛もとをやどとせり
すけはちというあきんどいつもぶんたが もろをやどとせり
小志本歌道 をこのめバ助 八 尓奈づミいつし可
こしおかどうをこのめばすけはちになづみいつしか
ふ可くいゝ可王し此 よ奈らぬ中とぞ奈り尓个る
ふかくいいかわしこれよならぬなかぞなりにける
文 太もむ春め可゛?いけとり志るとハいへども
ぶんたもむすめが ?いけとりしるとはいえども
春け八 可゛人 可゛らいやし可らねハミぬふり尓てい多る
すけはちが ひとが らいやしからねばみぬふりにていたる
(大意)
大宮司は鳥が好きで中でもおし鳥を秘かに
文太にあずけていました。またその頃都からやって来た
助八という商人はいつも文太の家を宿としていました。
小しおは歌を詠むことが好きで助八になじんでいつしか
深く言い交わし、ならぬ中になりました。
文太も娘が助八を好きであることはわかっておりましたが
助八の人柄がよかったので見て見ぬ振りをしていました。
(補足)
読めないところが何箇所もあり、前後から類推しましたのでフィクションになっていそうです。
「をす起て可へり中尓も」、読みがあっているのか、あってたとしても正確な意味がどうもわかりません。「可へり」は「可ハり」かも。「中」がかすれていて読みが違いそう。しかし全体的な意味は「鳥が好きで中でもおし鳥を秘かに飼っていて」だとおもいます。
「ふ可くいゝ可王し此よ」、「ふ」が「や」に見えました。「いゝ可王し」は悩みました。
「此よ」は「これよ」だとおもうのですが、「よ」は「尓」?、そして意味が?
「む春め可゛?いけとり」、ウ~ン。
わからないところだらけでへこみます。
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