P10 国立国会図書館蔵
(読み)
「助」
そ奈多ハく多びれハせぬ可もふ
そなたはくたびれはせぬかもう
二三 りあるびや
にさんりあるびや
小志本つまの可多へ
こしおつまのかたへ
ふミして志らせ
ふみしてしらせ
両 人 うちつれて
りょうにんうちつれて
ミやこの可多へ行
みやこのかたへゆく
(大意)
あなたはくたびれてないか(大丈夫か)、もう
二三里歩こう。
小しおは恋人である助八に
手紙を書きしらせ
二人して都へ逃れ行きました。
(補足)
「あるびや」、あよ・ぶ【歩ぶ】①あるく。あゆむ。「鬼は―・び帰りぬ」〈宇治拾遺物語・9〉。などとありました。
「小志本つまの可多へ」、つま 1【夫・妻】① 〔配偶者の意〕夫婦や恋人などが,互いに,相手を呼ぶ称。男女ともに用いた。
小しおの裾は地面を引きずって、都についたときにはさてどうなっていることやら。
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