P15 国立国会図書館蔵
(読み)
代 くわん志よゟ 使 として
だいか んじょよりつかいとして
何 可し来 り??文 太
なにがしきたり??ぶんた
ふうふ可゛つミをゆるしふし可゛けを
ふうふが つみをゆるしふしが けを
やめられ个るぞ
やめられけるぞ
あり可゛多个れ
ありが たけれ
い可尓文 太
いかにぶんた
そち多ち両 人
そちたちりょうにん
をし鳥 のため
おしどりのため
つミせし?
つみせし?
事 ふびん尓
ことふびんに
お本しめして
おぼしめして
御た春け
おたすけ
あるぞ
あるぞ
(大意)
代官所より某使者がやって来ました。
「罪人なる文太夫婦の罪を許し
ふし掛けを解かれたぞ。
感謝せよ。
なんと文太よ、
おまえたち両人は
おしどりを逃したことを不憫に
おもわれてお助けくださったのだ」
(補足)
「何可し来り??文太」、「??」は「ぬひ」(奴婢)でしょうか。または「何可し来りぬ」できれて「ひ文太」、「ひ」は「匪」で「わるもの」の意味。ウ~ン・・・
「つミせし?」、前後関係から推理しようともウ~ン。
平仮名の「た」や「け」も使われてます。
前回、視線の先に大宮司がいると記しましたが、間違いでした。顔が似ているだけでした。
使者の某は右手に扇を逆さにもって、指示棒のように使っています。よくある仕草だったのかも。
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