2021年11月1日月曜日

桃山人夜話巻二 その35

 

P23前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

第  十  八 溝  出

多゛以志゛う者ちミ曽゛い多゛し

だ いじゅうはちみぞ いだ し


古 き塚 古 き石 碑ホ ハ決  而阿者゛き退    る毛のニ

ふる つ可ふる せきひとう 个つして    志り曽゛く

ふるきつかふるきせきひとうはけっしてあば きしりぞ くるものに


天ハ阿らざる奈り可奈ら須゛王ざハひをま袮くこと

てはあらざるなりかならず わざわいをまねくこと


昔  与り其 多めし春く奈可ら須゛い可尓と奈連バ人 の

む可し  曽の                 ひと

むかしよりそのためしすくなからず いかにとなればひとの


(大意)

第十八溝出

古い塚や古い石碑などは決して掘り起こしたり取り除いたり

してはならない。(そのようなことをすると)必ず災いを招くこと

昔よりその例が少なくない。なぜかというと人の

(補足)

「決而」は偏と旁の左右に部品が分かれてますが、くずし字は上下になってます。次の「る」にみえるようなくずし字は「而」(て)。

「毛の」、この組み合わせで使われるときはこの変体仮名「毛」(も)が多い。

 大都会の高層ビル街には今でも、たった数坪の社や古跡のためにビルの形をいびつにしたり数メートルずらしたりしているところを必ず目にすることができます。その費用はどう少なく見積もっても数億円(〜数十億円)はくだらないでしょう。やはり将来のことを考えるとそうせざるを得ないのでしょう。


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