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(読み)
五さんとあるよふ多り王可゛やを
さんとあるよふたりわが やを
ぬけいでゝねぎしのさと尓ゆき奈
ぬけいでてねぎしのさとにゆきな
可ちを可りて春ミゐ多りきんじよ
かちをかりてすみいたりきんじょ
のごろつき尓くまといふものあり
のごろつきにくまというものあり
(大意)
(暮ら)そうとある夜ふたりは我が家を
抜け出て根岸の里へ行き、中地(なかち?)
を借りて住むようになりました。近所の
ごろつきにクマというものがいて、
(補足)
「王可゛や」、変体仮名「王」(わ)は「已」のようなかたち。
「ねぎしのさと尓ゆき奈可ちを可りて」、「奈可ち」が間違いかもしれません。「ゆき奈」が違うよみで、「可ち」は「うち」(家)としても意味は通じるので、ウ~ン、悩みます。
二匹いやふたりのなんとも幸せそうな表情、とくにおコマ。飼い猫がいつもこんな表情なら飼い主さんはメロメロでしょうね。そしてトラ蔵の渋みのある優しくおコマを見つめる目。色男全開であります。
ふたりの衣裳も細かいけど、障子の腰板の板目の描き方もこだわってます。他の部分も実に念入り。
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