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(読み)
ふ多り可゛いふやう可ら
ふたりが いうようから
していつまでゐてもふうふ尓奈る
していつまでいてもふうふになる
ことハできぬ可ら可けおちして
ことはできぬからかけおちして
ふ多りいつしよ尓くら五
ふたりいっしょにくら
(大意)
ふたりのやりとりから
いつまでこうしていても夫婦になる
ことはできないだろうから、駆け落ちして
ふたり一緒に暮らし
(補足)
「あ」と「お」の区別は簡単です。「お」の形が基本でそれから「丶」をとったのが「あ」となります。
「いふやう可ら」、「う」「可」「ら」どれも似ています。
「こと」は合字で一文字扱いです。「ゟ」(より)はフォントがあるのですが「こと」はありませんでした。
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とら蔵の左奥背景に木々の間から瓦屋根の家々が細かく描かれています。ここだけではありませんが描けるところはとにかく描いてやるという画工の意地みたいのがありそう。親方に弟子がこんなもんでどうでしょうと見せると、まだここが描けるじゃねぇかとダメ押しされていそうです。
このBlogで以前に「猫のはなし」を取り上げています。
この頁を参考にして描いているのがわかりますし、猫の名前も同じです。出版は「禰この道行」が明治15年、「猫のはなし」が明治18年です。
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