P.9
(読み)
「アゝあつい\/
「アアあついあつい
多満ごじや奈コリヤ
たまごじゃなこりゃ
多満らぬ\/
たまらぬたまらぬ
(大意)
「あぁ熱い熱い
玉子じゃ。
こりゃたまらぬたまらぬ
(補足)
「コリヤ」が「コツヤ」になってます。囲炉裏の灰がとんだか?
「多満ごじや奈」、「多満らぬ」と「多満」を繰り返して洒落たか。
木版画ではできない細かい微細な点を打つことは銅版画では簡単なので大安売りでとばしまくっています。
猿の着物の柄は柿でしょうか。P5では桃に見えると記しましたけど、見えないこともない。
屋外の風景がやけに鮮やかで、針葉樹や他の木々の葉を描き分けています。屋内の衝立には梅の枝ぶりに青海波の背景も細かい。
P8P9見開き
見開きで見ると、屋外のどかな風景と部屋では囲炉裏から玉子の黄身蔵が飛び出した熱射と轟音が聞こえてきそうな静と動の対比が迫力満点であります。奥行きが感じられるように遠近感を少しつけているのが上手。
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