2020年12月6日日曜日

豆本 猿加尓合戦 その4

P.1後半

(読み)

ひさるハおの可゛くひ

いさるはおのが くい


多る可起の多年と

たるかきのたねと


む春びととり可へ

むすびととりかえ


てむ春びをくらひ

てむすびをくらい


个る可尓ハその可起の

けるかにはそのかきの


(大意)

自分が食べていた柿の種と

おにぎりを取り替えてそのおにぎりを食べました。

蟹はその柿の(種を)


(補足)

「多年」(たね)、「年」は毛筆だとほとんど「◯に丶」のかたちですが、硬筆だと「年」の形が残っているものの◯にもなれないというやや中途半端な形。

 頁の折り目に半分の文字があります、「さる可尓」と読めます。

木の幹や葉の茂るタッチも細かい。

見返しは色付きでした。この頁も蟹と猿の顔に薄く赤色を塗ってみたくなります。

 

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