P.6下段
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(読み)
「王しハ
「わしは
さる可゛
さるが
尓げ多゛春
にげだ す
ところを
ところを
いけ
いけ
どる
どる
ことゝ
ことこと
きめ
きめ
やせう
やしょう
多満ご
たまご
「王多しハ
わたしは
いろり
いろり
の奈可尓
のなかに
可く連ゐて
かくれいて
ふい尓者年
ふいにはね
ついてやり
ついてやり
(大意)
「わしは猿が逃げ出すところを
生け捕りにすることを決めました」
たまご
「わたしは囲炉裏の中に
隠れて居てふいに跳ねて
ついてやります」
(補足)
「王しハ」「王多しハ」、変体仮名「王」(わ)は漢字「已」のかたち。
「ことゝ」、「こと」は合字で一文字です。「より」の合字「ゟ」のフォントあるのですが「こと」はありませんでした。「ことこと」と繰り返してますが、ことなどの意でしょうか。よくわかりません。
「多満ご」、変体仮名「多」(た)、「満」(ま)をしらないと読めません。
「可く連ゐて」、変体仮名「連」(れ)。旧仮名「ゐ」(い)。
「者年」(はね)、変体仮名「者」(は)は平仮名「む」の下部が平のままか右下に流れます。「年」(ね)は毛筆では◯に丶ですが、硬筆では丸になれきれずに途中から右側にくずれます。
文章を拡大したついでに気づいたのですが、立ち臼親の左手にある煙管の筒入れとタバコの葉入れに細かく縫い目が入っていました。細かい!右足のつま先がちらりと見えています。指先もふっくらしてかわいいし親指の爪まで描いてます。
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