2020年6月29日月曜日

的中地本問屋 その16




P.5



P.5 下段

(読み)
「とつくりのうち可ら
 とっくりのうちから

おいら可゛こうして出て
おいらが こうしてでて

いねへとゑづら可゛
いねぇとえずらが

王りい可らそこで
わりぃからそこで

ふ多り可゛いゝやく尓
ふたりが いいやくに

セめてこし
せめてこし

可けでも
かけでも

あれバいゝ
あればいい


ヨウ
よう

者やくあげ多ら
はやくあげたら

者゛ん尓ハひヤ可し尓
ば んにはひやかしに

いくべいゑてきち可゛
いくべぇえてきちが

まつている多゛ろふ
まっているだ ろう


(大意)
「とっくりの中から
おいらがこうしてでていねぇと
絵面がわりぃから
そこで二人がいい役を演じるが
せめて腰掛けでもあればいいさ


よぉ
早く仕上げたら
晩にはひやかしにいくべぇ
えて吉が待っているだろう



(補足)
「とつくりのうち可ら」、「う」「可」「ら」3つ並んでいるので比較にちょうどよいです。似てますよね。
他の箇所でも小さな「う」に見えるのは、ほとんど「可」です。

「ひヤかし尓」、「ゆ」に見間違える「や」がわずらわしいですが、カタカナの「ヤ」も出てきます。


 やや大きめの徳利、4合徳利か。
つまみに魚の尾が見えます。




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