P.4
(読み)
あらハとでいりの
あらばとでいりの
もの尓多のミける
ものにたのみける
む春めの父
むすめのちち
「どふぞよいところへ多のミます
どうぞよいところへたのみます
「ひとつめ尓う どうのところへ
ひとつめにゅうどうのところへ
出入 いしやの者゛けもの
でいりいしゃのば けもの
(大意)
あればと親しくしている
ものに頼んだ
娘の父(がいう)
「どうぞよいところへ頼みます」
「ひとつ目入道のところへ」
親しくしている医者の化物が
(補足)
「あらハと」、ここだけ読んでも悩みますが、前頁の「さうおう奈ところ可゛」(相応なところが)につながるので「あらばと」(あればと)となります。
「ひとつめ尓」と「尓」(に)を助詞で区切ってしまうと、次がおかしくなります。
「う」にみえるのはほとんどは「可」(か)なのですが、ここでは両方共「う」です。
「ひとつめ尓うどう」(ひとつ目入道)でした。
次頁にそのひとつ目入道が描かれています。
「いしや」、石屋ではなく医者。
大口を開けている半魚人化物は1頁の化物と同一人物いや化物なのでしょうが、顎の肉がたるんでいません。
屏風の絵はまともで梅でしょうか。
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