2020年6月20日土曜日

的中地本問屋 その7




P.2



P.2 下段

(読み)
一九 馬 の
いっくうまの

ふんを
ふんを

いれて
いれて

のま
のま

セら
せら

るゝ
るる

とハ
とは

志らず
しらず

これハ
これは

いゝ
いい

御酒
おさけ

多゛王へ
だ わえ


てう しで者゛可を
ちょうしでば かを

つくし多こ多ア
つくしたこたぁ

ことしの
ことしの

旅眼石(多ひすゞり)と
たびすずり     と

いふ本ん尓
いうほんに

ミ奈
みな

可起
かき

やし多
やした


(大意)
一九は馬の糞が入っているとは知らずに
これはいい酒だとごきげんだった。

「銚子で馬鹿騒ぎをした顛末は
今年の「旅眼石」という本に
全部書きましたよ」


(補足)
手前小柄な剃髪orツルッパゲの御仁が栄邑堂(えいゆうどう)の主人、奥で頭をかいているのが一九。煙草盆やお銚子や湯豆腐のような鍋があります。

一九の着物の横縞模様も腰から上と下で向きをかえています。下部分でも場所により変化させています。

「旅眼石」(たびすずり)。狂歌入紀行『南総記行 旅眼石』(たびすずり)がこの本と同じ1802年に出版されていてその宣伝をしています。

「馬」、「御酒」のくずし字が悩みます。

会話の「」部分、約220年前といえども現在とさほど変わりません。
タイムマシンで当時にいったとしてもやっていけそう。



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