2020年4月8日水曜日

豆本 文福茶釜全 その5




 P.3

(読み)
あし可゛
あしが

者へ多る
はえたる

ゆへ○
ゆえ

○お志やうハ
  おしょうは

おどろ起
おどろき

そ連より[次へ]
それより


(大意)
脚がはえたため
和尚は驚き、
すぐに


(補足)
 この和尚さん、普段から修行怠りないようで、両腕両足ともたくましい。
茶釜を追い払う箒は槍を振り回していそう。

「ゆ」は「由」、「や」は「也」ですが、ここでは「や」がややつぶれてわかりずらい。

「そ連より」は前後をつなげる接続詞のように頻繁に使われます。「そして」が一番語感としては近そうです。ここでは「すぐに」としました。


P2P3見開き。



 囲炉裏も茶道具もどこかへなくなってしまいました。
簡素な部屋に、二人があわてふためき、どこか呑気に文ぶく茶釜が逃げ飛び回っている様が愉快です。寺男は驚愕の様子ですが和尚の表情はにこやか。

 箒をぶら下げる下げ緒までちゃんと描かれています。




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