2020年4月7日火曜日

豆本 文福茶釜全 その4




 P.2

(読み)
[つゝき]
可のちや可満をとり
かのちゃがまをとり

い多しいろり
いたしいろり

尓可けおく
にかけおく

尓とく
にとく

尓ちや
にちゃ

可満
かま




志り本可゛
しりほが

者へ
はえ


(大意)
あの茶釜を取り出し囲炉裏にかけておくと
すぐに茶釜に尻尾(しっぽ)がはえ、


(補足)
 左の頁に和尚さんが箒で茶釜を追い払って、逃げ回っているところの図。
どうして和尚さんの隣に町人風の男がとおもったのですが、先を読むと弟子とあります。
寺の雑事などをする寺男でしょう。

 鮮明な摺りです。
男の脚が少ない線で描かれていますが、肉付き感がしっかり表現されています。

変体仮名「可」は「う」にそっくりなので注意、たくさんでています。
変体仮名「尓」(に)も4箇所でてます。

「とく尓ちや可満」、この「とくに」は「疾くに」、「すぐに」の意味でしょうか? 「特に」ではないとはおもうのですが。


0 件のコメント:

コメントを投稿