P.58 すべて。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
廿 七 日 及休足二 、太次郎 殿 義ハ
にじゅうしちにちきゅうそくにおよび、たじろうどのぎは
飯 能 村 へ御出 役 関 口 斧 四郎 様
はんのうむらへごしゅつやくせきぐちかましろうさま
御廻 村 二付 出向 、
おまわりむらにつきでむき、
御代 官 松 村 忠 四郎 様 同 宿
おだいかんまつむらただしろうさまどうしゅく
御回 達 之趣 、太次郎 殿 ゟ 、
おまわりたっしのおもむき、たじろうどのより、
此 度 之儀者打 毀 候 而者飯 能 村
このたびのぎはうちこわしそうらいてははんのうむら
穀 屋共 二おゐても難 渋 之儀、
こくやどもにおいてもなんじゅうのぎ
山 方 百 姓 共 於 帝も、米 穀 其 外
やまかたひゃくしょうどもおいても、べいこくそのほか
(大意)
27日は体を休ませた。太次郎殿は
飯能村へ御出役関口斧四郎様の
村内巡回案内のために出かけた。
御代官松村忠四郎様は飯能村の巡回を
終わられたようであった。太次郎殿の話では
今回の打ち壊しについては、飯能村の
穀物店でも苦しみ困っていること、
山の百姓たちについても、米穀や他の物品の
(補足)
3行目の途中が空白になってます。次の行の行頭から御代官と書き出してます。
「平出」(へいしゅつ)といって、尊敬・敬意を表す人の名前を書くときにおこないます。
行頭に持ってこずに、文中で一文字分あけるのは「闕字」(けつじ)といいます。
「御回」「御廻」と2通りでてます。
「義」「儀」も2通りです。
「候而者」(そうらいては)、読み方が間違えやすい、そのまま(そうろうては)と読んでしまいます。
「おゐ天も」、初見だと、ジッとながめてしまいます。くずし字なのか変体仮名なのか悩みます。
「於帝も」(おいても)、変体仮名。
この頁より1字の字下げがなくなりました。
前ページまでが「廿六日、新立江行、御取締様ゟ
被仰渡候一条」の内容だったわけです、だとおもいます。
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