P.56 6行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
廿 六 日 、新 立 江行 、御取 締 様 ゟ
にじゅうろくにち、にったちへゆき、おとりしまりさまより
被仰渡 候 一 条
おおせわたされそうろういちじょう
一 是 迄 之事 ハ出来多る
ひとつ これまでのことはできたる
事 奈連者゛無拠 、いまだ立 戻 り
ことなれば よんどころなく、いまだたちもどり
不申 者 も有之 間 、此 末 に
もうさずものもこれあるあいだ、このすえに
(大意)
26日、新立へ行き、お取締様より
申し渡されました内容です。
ひとつ これまでのことはもう済んでしまった
事なのでどうにも仕方がないが、いまだに帰らない
者がいるので、今後は
(補足)
後半3行から、源左衛門さんの手跡でしょうか、元に戻っています。
「被仰渡」、ここの「被仰」は、元の漢字の原型が残っている感じです。
「奈連者゛」(なれば)、変体仮名。
「多る」、「いま多゛」、同じ変体仮名の(た)ですが、形は別物です。
御取締様が村に来ているわけですが、当然宿泊の手配や接待で名主さんたちはただ忙しいというだけではなく、どのようなお咎めがあるのかと戦々恐々だったはずです。
そのような心情がどこかに記されてないか興味があるのですが、今のところはなさそうです。
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