2018年12月26日水曜日

変事出来二付心得覚記 その41




 P.13 最初〜6行目まで。「飯能市立博物館所蔵」「平沼家文書」

(読み)
茶 内 江大 勢 参 り掛 合 最 中  と
ちゃないへおおぜいまいりかけあいさいちゅうと

申  来  者 も有之  、村 方 政 吉 参 り、
もうしきたるものもこれあり、むらかたまさきちまいり、

只 今 三 王 峠  越片 附 可被成  趣
ただいまさんのうとうげをかたづけなさるべくおもむき

申  来 り、赤 根色 頭巾 之様 二巻
もうしきたり、あかねいろずきんのようにまき

白 布 ハチ巻 二帝白 布 タスキ
しろぬのはちまきにてしろぬのたすき

大 音 ヲ上ケ参 り、女  共 飛 上  候
だいおんをあげまいり、おんなどもとびあがりそうろう


(大意)
茶内へ大勢押しかけ掛け合い中と伝えたものもあります。
当村の政吉が来て言うには、
今山王峠をこちらへ向けて戻ってきているそうだとききます。
茜色の布を頭巾のように巻き、
白布のはちまき、白布のタスキをし、
大きな音をたてながらやってきて、女たちは飛び上がるほど驚いてます。


(補足)
昨日に引き続き、
「只今三王峠越片附可被成趣申来り」がよくわかりません。
ただ下記の昨日のその箇所を並べると、同じ言い回しであることがわかります。
「大切品方附可被成候趣申来り」。
うーん、いろいろ考えますが、とりあえず宿題にします。

「三王峠」はいまの「山王峠」、下記略図を参照のこと。「茶内」も。



「政吉」、「政」のくずし字が「致」と似て区別ができません。
「峠越」、「峠」の「山」偏は独特で覚えやすい。「越」(を)変体仮名なのですが、
ここはもしかしたら、(峠を越える)の意味かもしれません。よくわからないところです。

「片附可被成趣」、この「片附」はどのような意味なのかわかりません。

「頭巾」、「豆」偏のくずし字も独特で区別しやすい。

「帝」(て)変体仮名、たまにでてきます。

「飛上候」、「飛」は形からこの字しかなさそうとわかる。

 昨日今日と同じような言い回しの表現でつまずいています。
なんとかしなくちゃ。


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