P.6 5〜8行目まで。。「飯能市立博物館所蔵」「平沼家文書」
(読み)
耳 二も不聞入 拂 抜 奈可゛ら
みみにもききいらずふりぬきなが ら
申 様 、我 野谷ツ江も王かり候 而
もうすさま、あがのやつへもわかりそうろうて
餘程 参 り候 間 、我野 谷ツ下 り
よほどまいりそうろうあいだ、あがのやつくだり
候 者 差 留 な者゛我 等計 り
そうろうものさしとめなば われらばかり
(大意)
耳も貸さず聞くこともなく、(われわれを)振り払いながら
言うには、吾野谷つからも行くものが
多数あることはわかっているので、吾野谷つ下るもの
たちを止めなければ、我らだけ
(補足)
村役人たちが押し止めようとするも、殺気立った農民たちは
口々に叫びながら、彼らの脇を払い抜けるようにして通りすぎてゆきます。。
「王」(わ)変体仮名。
「耳」、くずされてません。そのあとの「聞」の中の「耳」は「夕」or「又」のようになってます。
「餘程」、「餘」が読めません。「程」は頻出なので、大丈夫。
「差留」、このくずし字がよく見る感じ。
「な者゛」、ここの「な」はひらがなの「な」でしょうか、変体仮名の「奈」でしょうか。3行前の行末「奈可゛ら」の「奈」とまったく筆跡が同じですが、筆の太さ加減が異なるだけで印象がだいぶ変わります。
「我等」、この「我」は、「我野谷ツ」のくずし字と異なってます。
「等」のくずし字はほとんど「ホ」。
0 件のコメント:
コメントを投稿