2018年12月6日木曜日

変事出来二付心得覚記 その21




 P.6 最初〜4行目まで。「飯能市立博物館所蔵」「平沼家文書」

(読み)
濱 下 落 る者 も有之  、又 立 帰 り、
はましたおちるものもこれあり、またたちかえり、

跡 ゟ 追 懸 壱 人引 留メ、跡 二居 候
あとよりおいかけひとりひきとめ、あとにおりそうろう

もの先 江颿  抜 候   間  、一先  村 役 人 の
ものさきへはしりぬけそうろうあいだ、ひとまずむらやくにんの

申  事 承    り遍゛く登申  候  得共 、
もうすことうけたまわりべ くともうしそうらえども、


(大意)
川岸に落ちる者もあった。再び元の道に戻り
あとを追いかけ一人を引き止めた。まだ残っていたものが
先へ走り抜けようとしたものもいたなか、まずは村役人の
言うことを聞きなさいと伝えたのだが、


(補足)
 この頁も大きめの字で見やすくはっきりとしてます。
同じような字が再度登場していますので、見返しながら読み進めます。

「跡ゟ」。「跡」、「𧾷」のくずし字が「訁」に似てます。偏の「亦」のくずし字は「月」に似てます。くずし字の偏がみなこの形と大同小異な感じがするのは乱暴でしょうか。「ゟ」(より)、合字ですが、ひらがなで「より」と縦書きでつなげて書くとそのままの字であることがわかります。
「追懸」、「懸」のくずし字が「然」ではないことはすぐにわかりますが、「追」から類推して読むしかなさそうです。

「登」(と)変体仮名。
「候得共」(そうらえども)、3点セット。


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