P.11 11行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵」「平沼家文書」
(読み)
皆 々 申 二者、
みなみなもうすには、
折 角 是 迄 御苦労 被下 御出 之事 ゆへ
せっかくこれまでごくろうくだされおいでのことゆえ
所 沢 迄 御出 被下 、今 晩 所 沢 之臺 二而
ところざわまでおいでくだされ、こんばんところざわのだいにて
野宿 致 、是 ハ村 々 王かり野宿 致 春
のじゅくいたし、これはむらむらわかりのじゅくいたす
相 談 二御座候 間 、是 迄 御出 被下 候 ハヽ
そうだんにござそうろうあいだ、これまでおいでくだされそうらわば
(大意)
皆が言うには
せっかくここまでご苦労して来てくださったのですから、
所沢まで脚をお運び下さい。今晩所沢の台というところで
村民たちが分かれて野宿をしようと相談していますので、
そこまでお出かけなされば、
(補足)
「皆々申二者」とありますが、この「皆々」とは誰のことなのでしょうか。黒須名主の話から続いていますから、その周りにいた人たちのことでしょうか。
「村々王かり」、ここの大意も間違ってるかもしれません。(村民たちが分かれて)としましたが
他にもっとぴったりな訳があるかもしれません。初心者の限界です。
「御苦労被下」「御出被下」「御出被下候ハヽ」と「被下」が3箇所出てきます。
最初のは「被」が少し原型を留めてますが、他2つは著しく簡略化されてます。
「今晩」、「今」は形で覚える。
「臺」、既出だが一瞬、何の字だっけと悩みます。
「野宿」が同じ行に2度。最初のは「里」の一画目を縦方向に筆を運んでしまったので、この字になってしまった感じです。2つ目は最初から「野」のくずし字を書くつもりで筆運びしています。
助詞の「春」は(す)、「者」は(は)の変体仮名ですが、ちょっと見た目が似ているので間違えることがあります。前後の文章のつながりから気づきはするのですが。
「相談」、「相」が悩む。
「御座候」は3点セット。
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